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AIで拓く映像解析と音声伝送制御の新提案

概要

コンピュータビジョン(CV)技術を活用し、サッカー映像における白線やボールなどを高精度に認識・解析します。
その解析結果を基に、特許取得済みのメッシュネットワーク音声伝送※を自動制御し、映像と音声をAIが統合的にマネジメントします。
現在、効率的かつ新しい形の中継番組制作の実現に向けて開発を進めており、現場の省人化やコスト削減、視聴体験の向上に直結する次世代の番組制作モデルを提案します。

※ワイアレスメッシュネットワーク音声伝送
 →複数の収音ノードをフィールドに配置。それぞれのノードが収音した音声を能動的にリレー伝送する技術。
展示ではAIがその時に必要な音だけを選び、最適経路で自動的に伝送します。

開発のきっかけ

従来の中継制作では、フィールドに複数のマイクを設置し、それぞれが収音した音声を複数のアナログ回線や無線伝送で一箇所に集約していました。
しかし、アナログ回線の敷設には多大な手間がかかり、無線伝送では機器や周波数のマネジメントが複雑になるという課題がありました。
そこで、特許取得済みのメッシュネットワーク音声伝送に関する開発・検証ノウハウと、映像解析(CV)の知見を融合し、「必要な音を賢く選ぶ」システムを考案しました。
これにより、少人数・低コストで高品質な音声を届ける新しい中継モデルの実現を目指しています。

技術の紹介

  1. AIによる音声制御
    近いマイクを優先、遠いマイクは抑制
    ・1秒未満での自然な切替

  2. ワイアレスメッシュネットワークの活用
    ・ノード間で自動的に最適経路を構築
    ・伝送経路途絶の際は、別経路を自動で再構築し、伝送継続
    ・複雑なマネジメントを必要としない柔軟な構成

  3. 低帯域でも実用可能
    ・900MHz帯で運用
    ・全マイクの音声を常時遅れない厳しい条件でも、必要な音だけをAIが選んで優先送出
    ・伝送帯域に余裕があれば複数マイク同時伝送し、終端で最適音を選ぶ方式にも対応

  4. 設置作業の効率化
    ・ケーブル重量 : 122kg → 24kg
    ・セッティング時間 : 3名3時間 → 1名1時間
    ・時短効果:約85%、要員削減:約60%

実績・成果

今後の展開

様々な中継現場をケーブルレス化により効率化を図り、スポーツ中継における標準的な機材となることを目指していきます。