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FM放送波中継ソリューション

概要

回り込みキャンセル機能など各種補償器機能を搭載した高機能FM中継装置により、FM放送波中継の実現、限られた周波数資源の有効活用に寄与し、2028年のFM転換、トンネル内、ビル内、地下街などでのFM波再送信システム構築に貢献します。(実験局にて試験評価中)

開発のきっかけ

FMネットワークでは、これまで同一周波数での放送波中継(再送信)には様々な課題があり実現されてきませんでしたが、回り込みキャンセル機能、干渉波(マルチパス)や妨害波(外国混信波)の除去機能を備えた本装置を開発することで、送受同一周波数によるFM再送信システムの実現を目指しました。

施工事例

①と②の機能を搭載したKRY豊田FM補完局は、2021年8月に開局し今日まで安定運用をしております。
FM補完局の場合、どうしても他の中継局からの同一周波数(同一プログラム)の干渉波が問題になりますが、本装置ではこのマルチパスをしっかりキャンセルすることができます。
③の回り込みキャンセル機能については、2020年7月に出力20WでKRY豊北FM実験局を開設し、装置の改良を進めながら様々な気象条件下での運用データ取得を行い、2022年4月から50Wにて運用実験を行っています。

実績・成果

高機能FM中継装置関連で特許を3件取得しました。
実験局によるフィールド検証では、一定の条件下で実用に供する検証結果を得ることができました。
現在、総務省による質疑に回答するなど、電波不感地帯への導入に向けた詰めを行っています。

今後の展開

2028年秋をめどにしたAMのFM転換に向けて、本製品は高機能かつ非常にコンパクトな形状であることを強みに本製品の導入を訴求、かつ、FM放送の閉鎖空間対策促進に対応していきます。 また、AMのFM転換のみならず、FM波弱電界エリアの解消にも寄与することが可能であります。

NHKテクノロジーズは、お客さまの様々な課題に寄り添い、FM再送信システムの応用展開に挑戦してFM放送 ネットワーク構築において、調査、設計、施工まで幅広く対応してお客様のソリュ ーションを支えていきます

共同開発
山口放送株式会社、日本通信機株式会社