次世代地上デジタル放送 音声符号化方式 MPEG-H 3D Audio(Level4)を用いた22.2マルチチャンネル音響対応
制作ツール/ネットワーク配信・受信システム

22.2ch音響対応 MPEG-H 3D Audio ​リアルタイム エンコーダー/デコーダー/プレーヤーソフトウェア ​

Spin Digital Video Technologies GmbH 様及び、株式会社スピ​デジタルアジアパシフィック様と共同で、22.2マルチチャンネル​音響（以下22.2ch音響）に対応するMPEG-H 3D Audio（Level4 :​オブジェクトベース音響方式）フォーマット（※１）を採用した、​リアルタイム エンコーダー/デコーダー/プレーヤーソフトウェア​を開発いたしました。

8K映像とともに、22.2ch音響のMPEG-H 3D Audioをクラウド​サーバー経由で複数の遠隔地で配信し、高音質と高臨場感を​保ったまま、受信側の任意のスピーカーレイアウトに対応した​ 立体音響での視聴を実現しました。例えるなら、配信側が、​22.2ch音響（24ch）の音声信号を配信すると、受信側の再生環境​が5.4.1chのスピーカー環境であれば、5.4.1chへ、タブレット・​スマートフォンなどのヘッドホン視聴であれば、バイノーラル​（ステレオ）に変換し再生されます。​

制作ツール 22.2ch音響対応 MPEG-H 3D Audio
オーサリングソフトウェア

MPEG-H 3D Audioファイルは、フラウンホーファーIISの22.2ch音響対応のオーサリングソフトウェア、New Audio Technology社「Spatial Audio Designer」プラグインソフトウェアで作成することができます。音声編集ソフトのプラグインとして使用することで、これまでの制作環境を変えることなく生成が可能です。 ​

NewAudioTechnology Spatial Audio Designer

IBC2022、InterBEE2022デモンストレーション

IBC 2022やInterBEE2022で実機展示やデモンストレーションを​実施。InterBEE 2022ではNT東京本社より、幕張のブースまで​リアルタイムでネットワーク配信する実証実験を実施。渋谷側に​設置した8K再生機で22.2chMPEG-Hコンテンツを配信、クラウド​サーバ（AWS）を経由して幕張で5.1.4chストリーミング再生。​
会期中の3日間ほぼ途切れることなく映像音声を配信することに​成功しました

来場者からは​「スピーカー数が減っても十分臨場感を感じられる」​「22.2ch音響を身近に感じた」といった好評意見を多数頂き​ました。​

今後の展開

●サービス展開について

MPEG-H 3D Audioの制作から配信/受信までが一体となった​サービスを展開していきます。

●配信分野のノウハウ獲得

今後も開発を継続し、ネットワーク配信分野の技術ノウハウ獲得​と実証実験による知見を深めていきます。

●外部企業、団体との連携

MPEG-H 3D Audioをより多くの方に楽しんでいただくためには、​デコーダー/レンダラーを搭載した機器、ソフトウェアの普及、​そして視聴者を惹きつける魅力的なコンテンツが必要不可欠です。​
コンテンツホルダー、配信事業者、ソフトウェアメーカー、​音響機器メーカーなどと連携し、臨場感あふれるコンテンツ制作​の推進と共に、デコーダー/レンダラーの搭載を目指していきま​ す。

●開発について

タブレット/スマートフォン向けプレイヤーソフトウェア​フラウンホーファーIISの協力でタブレット/スマートフォン​向けに22.2ch音響 MPEG-H 3D Audioをバイノーラルに変換し、​立体音響で再生可能なモバイル端末用ソフトウェアの実証実験を​実施しています。お手持ちのヘッドホン/イヤホンを使うことで、​映像と共に立体音響をお楽しみ頂けます。​