NHKテクノロジーズ制作コンテンツ
Immersive Music Exclusive Experience
「眉村ちあき 渋谷ふりーふぉーる」制作
概要
8KVR Theater「Aoi-サカナクション」、8KVR:RIDE「Tokyo Victory-サザンオールスターズ」、8KVR:Interactive「悲しみの国のアリス」に続く、自社制作コンテンツ第4弾としてImmersive Music Exclusive Experience「眉村ちあき 渋谷ふりーふぉーる」を新たに制作。
Apple Vision Proをメインディバイスとし、イマーシブ空間で音楽と渋谷の雰囲気を体験できるコンテンツになっています。
渋谷のとある場所で繰り広げられているライブパフォーマンス。そこには多種多様なゲストが集い、思いのままに楽しんでいる。一人の少女が渋谷にあるそのクラブの入り口を探索しながら見つけることで「自分の存在場所」を意識する。
「渋谷-Shibuya-」をキーワードに、Fashion、Music、文化、芸術、教育、テクノロジーの流行発信だけでなく、「ちがいを力に変える街」として、年齢、性別、国籍、障がいの有無などにかかわらず、多様な価値観を尊重し、「自分らしさの自己認識」「ここにくれば元気になれる」をメインコンセプトとして制作。
歌唱力に定評のある眉村ちあきを起用しパワフルに歌い上げ、作詞・作曲もSMAPの「SHAKE」などを手掛けたコモリタミノルが「もし渋谷が遊園地だったら」と思い、イメージし制作した楽曲です。眉村ちあきの周りを彩る出演者も、多様性をイメージし、ドラッグクイーン、サンバダンサー、アイドル、芸人など様々な方に出演を依頼。また渋谷区名誉区民である井上順も特別出演いただき、渋谷感を強調しました。
「今までにない映像体験」「NHKテクノロジーズの技術力X最新映像技術の活用」のもと、今回視聴するメインディバイスを「Apple Vision Pro」のヘッドマウントディスプレイとし、ヘッドマウントディスプレイで体験できる最高画質の映像で制作。
サウンドも眉村ちあきの楽曲マルチデータを使用し、効果音を加えて新たに空間オーディオ用にリミックスしました。
撮影には、8K×8Kセンサーを搭載し、ステレオ180度の立体撮影に対応したカメラ「Blackmagic URSA Cine Immersive」を使用しました。
また、TRINITY2(当社保有)やテクノクレーンなどを活用し、被写体の動きや空間の広がりを捉えやすい映像収録を行いました。
出演者約50名、制作スタッフ約50名、技術スタッフ約50名の総勢約150名による大規模な体制で制作しました。
撮影場所
安味英俊テクニカルディレクター コメント
私たちは今回、撮影に「Blackmagic URSA Cine Immersive」を使用し、これまでにない映像表現に挑戦しました。
視野角は180度以上。8Kの高解像度で描かれる、没入型の3D映像です。
そこに広がっていたのは、これまでの経験や常識が通用しない、まったく新しい世界でした。
もはや「フレーム」という概念は存在しません。目の前に広がるのは、果てしない空間。
肌の質感や衣服の細部、さらに空気さえも感じられるようなリアリティがそこにありました。
この空間の中で、どう視線を導き、何を伝えるのか。それをどのように“体験”として届けるのか。
私たちは、これまでの番組制作で培ってきた技法や経験をいったん手放し、思考と感覚をゼロから再構築することに挑みました。
答えを探し続ける日々は、苦悩の連続でありながらも、新たな表現との出会いに満ちた、かけがえのない時間でもありました。なかでも特に印象に残っているのが、渋谷の街を一望できるビル屋上での撮影シーンです。それは、まさに特別な挑戦でした。
主人公の内面を表現するためにはクレーン撮影が不可欠。しかしカメラを向ける先は、太陽光が差し込む順光方向。クレーンの影が映り込んでしまうという課題が立ちはだかりました。
待つのか。それとも、諦めるのか・・・・
時間との戦いのなかで、現場には静かな緊張が漂っていました。そして、その瞬間が訪れます。
薄い雲が、太陽をやさしく包み込んだのです。迷いはありませんでした。
すべてを賭けた、その一瞬。
結果は―― 一発OK。
そこに映し出されたのは、言葉では表しきれない主人公の心情と、immersiveならではの世界。
二度と同じ条件では撮れないかもしれない、その瞬間。すべてが重なり合い、現実と映像が溶け合うかけがえのない世界が誕生しました。
技術の進化は、表現の可能性を広げていきます。
その先にあるのは、人の心を動かす「体験」です。
NTには、新たな挑戦を支える環境があります。
だからこそ私たちは、これからも挑み続けます。

スタジオ収録:品川プリンスホテル内クラブ等
ロケ収録:SHIBUYA SKY、渋谷スクランブル交差点、渋谷センター商店街、麺喜やしま、大黒湯、CAFFE ANTOLOGIA
https://www.youtube.com/watch?v=0R6n4IOZR-w